廊下をなくしたい? なくすのは「ムダな廊下」だけでいい

こんにちは!建築士の竹本です。
「廊下って、なくせますか?」って、よく聞かれます。
結論から言うと、なくすべきなのは「ムダな廊下」だけです。必要な廊下は残して、通るだけの場所を部屋の一部にしていくと、うまくいきます。
これまで何百件と間取り相談を受けてきましたが、正直「この廊下、もったいないなぁ」って間取り、本当によく見かけます。
この記事では、①ムダな廊下が生まれる理由、②廊下を部屋に取り込む方法、③それでも廊下が必要なとき、の3つを話しますね。
ムダな廊下は、LDKや収納の面積を削っている
ムダな廊下があると、そのぶんLDKや個室、収納の面積が削られて、費用も上がります。
間取り相談でお話を聞いていると、「リラックスできるLDKにしたい」「寝室や個室の広さにはこだわりたい」という方がとても多いです。
なのに、図面を見ると廊下に面積を取られている……。よくあるのが、回遊動線に憧れて通路を増やした結果、収納が足りなくなったり、面積が増えて費用が上がったりするパターンです。
僕が図面を見るとき、必ず探すのが、畳数には入っているのに使えていない廊下です。22畳あっても広く感じない家には、たいていこの無駄な廊下があります。
回遊動線の考え方はこちらの記事、同じ畳数でも広さの感じ方が変わる話はこちらの記事で詳しく書いています。
「うちの場合はどうなんだろう?」と思ったら、今の図面を、僕と一緒に見直しましょう。
廊下を消すんじゃなく、”部屋の中を通す”
通り抜けは「なくす」のではなく、部屋の中を通す形に変えます。
通り抜けが必要な場所は、どうしてもあります。だから「なくす」んじゃなくて、部屋の中を通す。発想を変えるだけです。
| よくある形 | 部屋の中を通す形や工夫 |
|---|---|
| 廊下を通って、洗面へ | 洗面を通ってランドリーへ |
| 玄関から廊下を通って、LDKへ | あえてリビングに廊下を取り込む |
| 寝室の前に通路がある | 通路を寝室に取り込んで、寝室の一部にしてあげることで広く感じる |
こうすると、同じ面積が「通路」から「部屋の一部」に変わります。歩く場所は同じなのに、使える広さが増える。しかも、扉の位置を一つずらすだけで済むこともあります。
ちなみに僕の自宅は、廊下をほぼなくして、広いLDKにしました(笑)。
毎日一番長くいる場所に、面積を回した形です。
基準は「毎日どれくらい使うか」
迷ったら、毎日使う頻度を最優先で考えてください。
もちろん、お客様の暮らし方や間取り、敷地の条件によって答えは様々です。だからこそ、僕は一つひとつ丁寧にお話を聞いて決めています。
そのうえで、僕が一番大事にしているのが「毎日どれくらい使うか」。自分の設計でも、ここを基準にしています。
それでも廊下が必要なとき

廊下には、プライバシーを守ったり、音をやわらげたりするメリットもあります。
「じゃあ、廊下は全部なくしたほうがいいんですか?」――そう思われるかもしれませんが、そうではありません。
家族のプライベートな動線と、友人や知人、親戚と過ごすスペースを分けたいとき。寝室と音の出る場所の間に、クッションを置きたいとき。こういうときは、廊下やホールがちゃんと役に立ちます。
| 廊下のメリット | 廊下のデメリット |
|---|---|
| 家族のプライバシーを守れる | 面積が増えて、費用が上がる |
| 音をやわらげられる | そのぶん、LDKや収納が狭くなる |
| 来客と家族の動線を分けられる | 通るだけの場所になりやすい |
大事なのは、家族が何をメリットと感じるか。デメリットもわかったうえで、許容範囲ならOK。必要な廊下は、ちゃんと作りましょう!
まとめ
- なくすべきは「ムダな廊下」。必要な廊下は残す
- ムダな廊下は、LDK・個室・収納の面積を削り、費用も上げる
- 通り抜けは、部屋の中を通す形に変える
- 迷ったら「毎日使う頻度」を最優先に
- プライバシーや音のために、廊下が必要なこともある
廊下をゼロにする必要はありません。「廊下という名前の場所」を減らせば、それで十分です。
廊下を減らしたいなと思ったときに、
「家族やお客さんと、どんな距離感で暮らしたいかな?」
ということを考えてみてください。
家族だけでのびのび過ごしたいのか、来客と家族のスペースを分けたいのか。それによって、残す廊下と、なくせる廊下が決まります。
難しい場合は、ぜひ気軽に相談してください!
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