リビング階段って後悔する? 問題は”階段”じゃなくて”降りた先”なんです

配置の考え方|リビング階段って後悔する?問題は"階段"じゃなくて"降りた先"なんです
間取りの考え方

こんにちは!建築士の竹本です。

「リビング階段って、後悔する?」「寒くないの?」……これ、ほんっとによく聞かれます(笑)。

結論から言うと、リビング階段は、2つのポイントさえ押さえれば後悔しにくいです。

1つ目は寒さ。今の家の性能なら、そこまで心配しなくて大丈夫です。

2つ目は階段の位置。テレビを見ている人の前を横切らないと2階に行けない間取りだけは、避けてください。

ちなみに僕の家はリビング階段じゃないんですけど、間取り相談でもしょっちゅう見かけるくらい、本当に人気なんですよね。

この記事では、①寒さのこと、②一番気をつけたい”階段の位置”、③リビング階段のうれしいメリット、④スケルトン階段の選び方、を話しますね。


「寒い」は、今の家なら心配しすぎなくて大丈夫

寒さは、今の家の性能と間取りの工夫で、ちゃんとコントロールできます。

「リビング階段って、寒いんでしょ?」……昔の家だと、そうだったんです。暖かい空気がどんどん2階に逃げて、1階がスースーする。

でも今の家は、断熱や気密が昔よりかなり良くなっています。もちろん、家の性能や寒さの感じ方には個人差があります。でも、「階段のせいで寒くて困る……」という声は、昔と比べてだいぶ減っているんです。

「音やニオイが2階に上がらない?」が気になるなら、階段の入口に引き戸を付けておけばOK。必要なときだけ閉められます。

寒さの考え方は吹き抜けと同じなので、吹き抜けの記事も参考にしてみてください。

「うちの場合はどうなんだろう?」と思ったら、今の図面を、僕と一緒に見直しましょう。


テレビの前を横切らないと2階に行けない階段は、やめたほうがいい

テレビを見ている人の前を横切らないと上がれない階段は、やめたほうがいいです。

間取り相談で、ほんとによく見るんです。「テレビの前を横切らないと、2階に上がれない(降りてこられない)」間取り。

図面で見てると、「リビングを通るから、家族の顔が見えていいな〜」って思うんですよね。わかります。でも実際に暮らすと……これ、かなりストレスなんです。

誰かがソファでテレビを見ている、その目の前を、通るたびに横切る。「家族だから気にしないよ」と思っていても、通る側はいちいち「ごめんね」って気を使うし、見てる側も「今いいとこなのに!」って集中が切れる(笑)。

これが毎日、何回も。地味に、でも確実に効いてきます。

階段の上り口(設計実例)
設計実例(T様邸)
よくある配置 おすすめの配置
階段を降りた先 テレビとソファの間 ソファの後ろ側や、ダイニング側
通るとき テレビを見ている人の前を横切る 誰のジャマもせずに通れる
毎日の気分 お互いに、ちょっと気を使う 自然に「おかえり」が言える

だから僕は、階段そのものより先に、「降りてきた人がどこを通ってリビングに入るか」を必ず見ます。ここさえぶつからなければ、リビング階段はほんとに快適ですよ!

今の図面で、階段を降りた先がどうなっているか気になったら、間取り相談で一緒に見ましょう。


階段は「光を1階に落とす」装置になる

リビング階段は、2階の光を1階に落とす「装置」にもなります。

もちろん、うれしいメリットもあるんです。ここ、個人的にすごく好きなポイントです!

1階と2階が縦につながっているので、吹き抜けみたいに、上の光を下まで届けてくれるんですよ。

階段の上の窓から光が落ちてくる階段(設計実例)
設計実例(姉妹の夢を継ぐSALON)

たとえば、ダイニングが暗くなりそうなとき。階段の上にFIX窓(開かない窓)を付けて、階段の囲いを天井までの壁じゃなく「腰壁」や「スリット手すり」にする。これだけで、2階の光が1階の奥までスッと届きます。

階段って、ただ上り下りするだけの通路じゃないんです。家全体に「光と抜け」をつくる、大事な装置なんですよね。


スケルトン階段は「吹き抜けがあるか」で決める

スケルトン階段は、LDKに吹き抜けがあるかどうかで決めます。

おしゃれなスケルトン階段(オープン階段)、憧れますよね。わかります、僕も好きです(笑)。

ただ、そのぶん費用も上がっちゃう。LDKにすでに吹き抜けがあって、開放感が十分あるなら……無理にスケルトンにしなくて大丈夫です。すっきりした壁付けの階段でも、十分きれいに見えますから。

「抜けが足りないところ」にだけ、お金をかける。階段まわりも、メリハリが大事です!


まとめ

  • 寒さは、今の家の性能と間取りの工夫で十分カバーできる
  • 音やニオイが気になるなら、階段の入口に引き戸を
  • 一番大事なのは、テレビを見ている人の前を横切らない階段の位置
  • 階段の上の窓+抜けのある手すりで、1階を明るくする装置になる
  • スケルトン階段は、家全体の「抜け」を見てメリハリをつける

リビング階段がいいなと思ったときに、

「2階から降りてきたとき、どこを通ってリビングに入りたいかな?」

ということを考えてみてください。

テレビを見ている人の前を横切らずに2階へ行けるなら、リビング階段はとても快適です。

難しい場合は、ぜひ気軽に相談してください!


建築士・竹本耕平
竹本 耕平建築士

株式会社Stand By Life 代表。住友林業・積水ハウスでの設計担当を経て独立し、これまで17年・500棟以上の家づくりに携わる。新築設計のプロジェクトを手がけながら、Instagramでは全国の“間取り迷子”の方に向けて、間取りの考え方を発信中(フォロワー1万人以上)。

プロフィールを見る →

あわせて読みたい

← ブログ一覧へ戻る
問い合わせしてみる