キッチンは対面・Ⅱ型・壁付け、どれがいい? 家族との距離感とLDKの広さで決まります

キッチンの考え方|キッチンは対面・Ⅱ型・壁付け、どれがいい?家族との距離感とLDKの広さで決まります
間取りの考え方

こんにちは!建築士の竹本です。

「キッチンって、対面と壁付け、どっちがいいの?」……これ、本当によく聞かれます。

結論から言うと、どの形にも一長一短があります。見た目や流行りではなく、家族との距離感と、LDKの広さに合っているかで選んでください。

対面、壁付け、そしてセパレート(Ⅱ型)。つい見た目や流行りで選びがちなんですけど、大事なのは、いいところと弱いところを知ったうえで、自分たちの暮らしに合うかどうかなんです。

この記事では、①対面・Ⅱ型・壁付けそれぞれのいいところと弱いところ、②僕の家がⅡ型にした話、③選ぶときの決め方、を話しますね。


王道の「対面キッチン」:家族が見渡せる反面、面積を喰いやすい

対面キッチンは家族が見渡せる反面、通路の分だけ面積をとりやすいです。

今や定番の対面キッチン。一番のメリットは、料理しながらリビングや子どもの様子が自然と目に入ることです。

ただ、人気の「アイランド」や「回遊動線」にしようとすると、キッチンのまわりにしっかり通路が必要になります。そのぶんLDK全体の面積がぐっと増えて……当然、建築費にも跳ね返ってくるんです。

「うちの場合はどうなんだろう?」と思ったら、今の図面を、僕と一緒に見直しましょう。


空間が抜ける「Ⅱ型(セパレート)キッチン」:視線とレンジフードのいいとこ取り

Ⅱ型キッチンは、レンジフードが壁側に寄るので、リビングからの視界がすっきり抜けます。

そこで見直されているのが、シンクとコンロを前後に分ける「Ⅱ型(セパレート)キッチン」です。

シンク側を対面に、コンロ側を壁側に置けるので、換気扇(レンジフード)が壁付けになります。天井から大きなレンジフードがぶら下がらないので、リビングから見たときの視界がすっきり。空間がグッと広く見えるんです。

島型のシンクと、壁側にコンロを分けたⅡ型キッチン(設計実例)
設計実例(T様邸)

弱いところは、シンクとコンロが離れていること。食材やフライパンを運ぶときに、床に水や油が垂れて汚れやすいんです。

僕の家も、まさにこのⅡ型。対策として、床にマットを敷いています。

まあ、汚して家族に怒られているのは、主に僕なんですが……(笑)。


今こそ見直したい「壁付けキッチン」:面積とコストを抑えられる

壁付けキッチンは、専用の通路がいらないので、限られた広さでもLDKを広く使えます。

「昔ながらの間取りでしょ?」と思われがちな壁付けキッチン。でも実は今、あらためて見直されているんです。

一番の強みは、キッチン専用の通路がいらないこと。限られた広さでもLDKを広く使えます。床面積を抑えられるので、建築費も下げられる。しかも、コンロとシンクが横に並んでいて離れていないので、床が汚れにくく、作業もしやすいんです。

壁付けにすると、背面のカップボードの置き方に悩みやすいんですが、おすすめは、真ん中に「作業台を兼ねたワークカウンター」をポンと置く形。家電や食器をしまいつつ、配膳台や食卓としても使える。空間のムダがなくて、これからの住まいにすごく合う形だと思っています!

「でも、壁付けだと料理中に子どもが見えなくて不安じゃない?」と思いますよね。そんなときは、振り返ればLDK全体が見渡せる位置にキッチンを置くのがコツです。真ん中のワークカウンターなら、家族と向き合って作業することもできますよ。

対面 Ⅱ型(セパレート) 壁付け
いいところ 料理中も家族の様子が見える リビングからの視界がすっきり抜ける 通路がいらず、LDKを広く使える
気をつけること 回遊させると面積とコストが増える シンクとコンロの間の床が汚れやすい 背面の収納の置き方に悩みやすい

キッチンの向きの決め方は、こちらの記事で書いています。


流行りよりも「暮らし」と「ライフステージ」で決める

流行りより、毎日の料理の仕方とライフステージで決めてください。

どんなキッチンにも、一長一短があります。

最近はハイグレードでかっこいいキッチンがたくさんありますよね。でも、流行りに乗って費用をかけたのに、実はそこまでキッチンに立つ時間が長くなかった……。これ、もったいなくないですか?

「家族とどんな距離感でいたいか」「料理の頻度やスタイルはどうか」「子どもの成長や夫婦の暮らしは、この先どう変わるか」。メリット・デメリットを天秤にかけながら、自分たちの暮らしとライフステージに合う形を、話し合って選んでいきましょう!

今の図面のキッチンで迷っていたら、間取り相談で一緒に見ていきましょう。


まとめ

  • 対面キッチン:家族の様子が見えやすいが、回遊動線にすると面積とコストがかさみやすい
  • Ⅱ型キッチン:視界が抜けて天井がすっきりする反面、シンクとコンロの間の床が汚れやすい
  • 壁付けキッチン:面積を抑えてコスト減。中央のワークカウンター併用がおすすめ
  • 流行りや見た目だけで選ばず、普段の料理習慣とライフステージに合わせて選ぶのが失敗しないコツ

キッチンの形を考えるときに、

「料理をしながら、家族とどんな距離感でいたいかな?」

ということを考えてみてください。

見渡したいのか、景色を見たいのか、作業に集中したいのか。答えによって、合う形が変わります。

難しい場合は、ぜひ気軽に相談してください!


建築士・竹本耕平
竹本 耕平建築士

株式会社Stand By Life 代表。住友林業・積水ハウスでの設計担当を経て独立し、これまで17年・500棟以上の家づくりに携わる。新築設計のプロジェクトを手がけながら、Instagramでは全国の“間取り迷子”の方に向けて、間取りの考え方を発信中(フォロワー1万人以上)。

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