平屋って高い? 2階建てと同じ部屋数なら、総額はトントンなんです

こんにちは!建築士の竹本です。
「平屋って、やっぱり高いんでしょ?」……これ、本当によく聞かれます。
結論から言うと、同じ部屋数で比べると、平屋と2階建ての総額はトントンになるケースが多いんです。
「平屋=割高」。このイメージ、めちゃくちゃ根強いですよね。基礎と屋根の面積が2倍近くになるので、坪単価や「同じ延床面積」で比べると、確かに平屋のほうが高くなります。でも、比べるべきは「面積」じゃなくて「必要な部屋数」なんです。
この記事では、①平屋が高く見える理由、②平屋の弱点「真ん中の暗さ」、③外観ののっぺり感、の3つを話しますね。
「階段+2階廊下」の3〜4坪が、まるごと消える
平屋には「移動のためだけの面積」がないので、同じ部屋数でも小さく建てられます。
一般的な2階建てだと、次のスペースがどうしても必要になります。
- 階段(上下階合わせて約4〜5畳)
- 2階のホール・廊下(約2〜3畳)
- (人によっては)2階のトイレや洗面
これだけで、合計およそ3〜4坪(6〜8畳分)。つまり「4LDKの2階建てで32坪」必要な家なら、平屋だと「同じ4LDKでも28〜29坪」で、同じ部屋数がきれいに収まっちゃうんです。けっこう大きいですよね。
| 2階建て | 平屋 | |
|---|---|---|
| 坪単価 | 平屋より安め | 少し高め(基礎と屋根が大きい) |
| 階段・2階の廊下 | 必要(約3〜4坪) | いらない |
| 同じ4LDKに必要な広さ(例) | 約32坪 | 約28〜29坪 |
坪単価は、平屋のほうが少し高い。でも、建てる坪数は平屋のほうが小さい。かけ算すると……総額はほぼトントン。ここがポイントなんです。しかも、外構にかける面積も少なくて済みます!
「同じ面積」で比べただけで平屋を諦めるのは、本当にもったいない!
「でも、平屋って広い土地が必要ですよね?」と思いますよね。
経験上、30坪くらいの平屋なら、土地は50坪前後あれば建てられます。
土地探しの段階から平屋を前提にするのは、とてもありです。ワンフロアで、上下の移動もない。暮らしやすさは、やっぱり平屋が一番です。
ただ、そのぶん土地の広さが必要なことと、駐車場の台数も考えたうえで計画することが大事ですね。
僕が設計した平屋の実例は、木陰のような平屋で見ていただけます。
「うちの場合はどうなんだろう?」と思ったら、今の図面を、僕と一緒に見直しましょう。
知っておきたい平屋の弱点「真ん中の暗さ」
平屋の弱点は、家の真ん中が暗くなりやすいこと。L字の形や、段違い屋根の高窓で解決できます。

コスト面では十分現実的な平屋ですが、設計上のリアルな弱点もあります。ワンフロアで平らに広がるぶん、家の「真ん中」に自然光が届きにくくなるんです。
ただ、これも設計の工夫で解決できます。建物をL字の形にして各部屋に光が届くようにしたり、屋根のラインをあえて段違いにして、立ち上がった壁に高窓(ハイサイドライト)を設けたり。
「どう光を入れるか」。ここを考えておかないと、「広くて開放的なはずなのに、昼間でもなんか薄暗い……」なんてことになります。僕たち設計する側の腕の見せ所ですね(笑)。高窓の使い方はこちらの記事で書いています。
外観の「のっぺり感」は、陰影で解決する
外観ののっぺり感は、少しの凹凸で陰影をつければ解消できます。
もう一つの平屋あるあるが、「外観がのっぺりして、プレハブっぽく見える問題」です(笑)。
これも、無理にお金をかけて飾りをつける必要はありません。土間や玄関部分を少し手前に出す、屋根に高低差をつける、袖壁を立てるなど、わずかな「凹凸」を作るだけできれいな陰影が生まれて、落ち着いた佇まいになりますよ。
まとめ
- 「同じ延床面積」で比べると高いが、「同じ部屋数」なら面積が縮んでトントンになる
- 階段や2階廊下(約3〜4坪分)がごっそり不要になるのが最大の理由
- 30坪の平屋なら、土地は50坪前後が目安。駐車場の台数も一緒に考える
- 真ん中が暗くなりやすい弱点は、「段違い屋根+高窓」で上から光を入れる
- 外観ののっぺり感は、少しの凹凸と陰影で解消できる
平屋か2階建てかで迷ったときに、
「この家に、部屋はいくつ必要かな?」
ということを考えてみてください。
面積ではなく部屋数で比べると、平屋が現実的かどうかがはっきりします。
難しい場合は、ぜひ気軽に相談してください!
あわせて読みたい
- バルコニーはいらない? なくす前に知ってほしい3つのメリット
- 間取りの工夫でコストは下げられる? お金は「壊れないもの」にかけてください
- 造作でおしゃれに? ”動かせない”ので、家具でいい場所も多いんです(近日公開)
- 【完全ガイド】後悔しない間取りの考え方|設計士が全部話します
